ベイカレント・コンサルティングの特徴・強みとは?他社コンサルとの比較も解説

コンサル業界
コンサル業界

ベイカレント・コンサルティングは近年急激に規模を拡大しており、今最も勢いのあるコンサルティングファームとなっています。この記事ではベイカレント・コンサルティングとはどのような特徴を持つ企業なのか、という点について詳しく解説します。

ベイカレント・コンサルティングの概要

まず初めに、ベイカレント・コンサルティングの沿革や事業の領域について説明していきます。

会社概要と歴史

1998年有限会社ピーシーワークス設立
2000年株式会社ピーシーワークスに組織変更
2006年株式会社ベイカレント・コンサルティングへ商号変更
2014年バイロン・ホールディングス株式会社設立、旧株式会社ベイカレント・コンサルティングを完全子会社化した上で吸収合併し、現在の株式会社ベイカレント・コンサルティングへ商号変更
2016年東京証券取引所マザーズに上場
2018年東京証券取引所市場一部(現:東証プライム市場)へ市場変更

事業領域

ベイカレントは総合系コンサルティングファームとして、幅広い事業領域のプロジェクトを取り扱っています。具体的には、IT領域や製造業、公共系、金融系などを取り扱っております。それぞれの業界において、戦略立案からIT支援、オペレーションのマネジメントまで幅広く業務を展開しております。

ベイカレント・コンサルティングの特徴と強み

この段落ではベイカレントと他のコンサルティングファームの違いについて説明します。

日系の独立ファーム

ベイカレントと他コンサルティングファームの最も大きな違いは「ベイカレントが日系の独立コンサルファームである」という点です。大手ファームの中で、独立性を保っているコンサルティングファームは唯一ベイカレントのみとなっています。

デロイトトーマツコンサルティングやPwCコンサルティングに代表されるBIG4のコンサルファームやアクセンチュアなど外資系ファームは、海外に本社があります。あくまでも日本オフィスは日本でビジネスを行うための日本支社であるため、海外本社の決定・方針の影響を受けやすく、日本支社からの提案に本国が耳を傾けてくれないケースも多々あります。また、日系ファームであっても、親会社の存在により、外資系ファームと同じような同じような傾向が見られます。

その一方で、ベイカレントは日系の独立系コンサルファームとなっており、本社や親会社の意向を考慮せずに自分たちで経営方針などを決定することができます。このためベイカレントは他の企業よりも、外部環境の変化に俊敏に対応したり、目新しい施策に果敢に挑戦したりすることができる環境になっています。

特にコロナ禍においてベイカレントはこの特徴を活かし、株価を大きく伸ばすことに成功しています。コロナウイルスの感染状況は国によって大きく異なり、その深刻度は国ごとに大きな差がありました。その中で、外資系コンサルファームは海外の状況に合わせた親会社の方針に従わなければならず、日本の状況に合わせた行動を取ることができませんでした。

また、日系ファームでも親会社と意見が衝突する企業がいくつもありました。その一方で、日系独立系ファームであるベイカレントは、その時々の状況に合わせて柔軟に経営の舵を切ることができました。このように、独立系ファームとして小回りがきく点がベイカレントの強みとなっています。

低コストでの経営体制

こちらは前述の「日系独立系コンサルファーム」という点に関連した特徴となっています。外資系ファームでは、本国の親会社へ一定のロイヤリティを収めることでブランドの使用権やノウハウの共有を受けています。その一方で、日系の独立系であるベイカレントはこのロイヤリティを収める必要がないため、他ファームよりもコストを大きく削減することが可能になっています。ここで浮いたコストで、ベイカレントは他のファームと比較してより安く案件を受注することができたり、従業員に対してより多くの報酬を与えたりすることが可能になっています。

ワンプール制の導入

それ以外のベイカレントの特徴として、コンサル部門の全社員が一つの部門に属する「ワンプール制」を採用しているという点があります。一般的なコンサルファームでは製造業や金融、公共系など業界別の部門と、戦略やシステム開発、PMO業務などサービス別の部門が設置されています。そして、案件に取り組む際には対応する業界とサービスの部門からそれぞれ人員がアサインされるようになっています。

一般的なコンサルティングファームの部門制度

その一方で、ベイカレントでは特定の部署部門を設置せず、ある案件に対して会社全体から人員が動員されるという制度になっています。

そのため、ベイカレントに所属するコンサルタントは特定のサービスや業界に縛られることなく、幅広い経験を身に着けたコンサルタントとして成長することが可能になっています。

ワンプール制とはいえ、それぞれの希望が全て叶うわけではありません。大学の授業のように自分がやりたい案件をなんでもできる、というのは間違いです。本人の強みや活躍に応じて希望が叶う制度である、と認識するようにしましょう。例えば、コンサルファーム未経験でベイカレントに入社した方が、いきなり戦略案件に関わる、というのはほぼ不可能です。

実力主義の評価制度

ベイカレントは日系企業であるものの、外資系の特色も持ち合わせる企業になっています。その特色の一つが、実力が色濃く反映される評価制度です。他社のコンサルティングファームも実力主義の評価制度となっている会社が多いですが、ベイカレントは特にこの傾向が顕著です。

ベイカレント従業員の中には、30代前後で年収2000万円に到達する人もおり、これは他のコンサルティングファームではほぼありえないスピードになっています。特に、日系ファームでは役職ごとに必要な年数がある程度決まっており、実力で年収に大きな差が生まれなくなっています。そのため、ベイカレントは日系ファームでありながら外資系に近い特色を持った企業になっています。

ベイカレント・コンサルティングの提供サービス

この段落ではベイカレントが顧客に提供しているサービスについて説明し、それぞれについて具体的な事例を紹介します。

ビジネスコンサルティング

戦略立案支援

ベイカレントは企業の業務改革を戦略フェーズから支援しています。特にベイカレントは、ワンプール制で培われた業界横断的な知見をもとに、最適な戦略立案を顧客に提案することが可能になっています。

業務改善支援

企業の業績を改善させるためには、最低な戦略を立案するだけでなく、現場の業務を改善させることも同様に重要になります。ベイカレントはこの点について、変革の計画だけでなく、変革の実現まで事業の現場にまで入り込み企業の支援に取り組んでいます。

サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)支援

サスティナビリティの需要度が高まる現代社会で、ベイカレントは他ファームよりもSX支援の分野に力を入れています。特にベイカレントはサステナビリティの分野において、戦略立案や業務の見直し、そして組織変革など幅広い側面から支援を行っています。

デジタルコンサルティング

デジタル変革支援

ベイカレントは企業のDX支援に大きな力を注いでいます。特にベイカレントは、数多くある製品やサービスといったデジタルソリューションを中立的な視点から評価し、顧客の課題に真に適した支援を提案することを提供価値として掲げています。

IT戦略立案支援

ベイカレントは総合コンサルティングファームとして、戦略立案から一貫してデジタル変革の支援を行っています。これらのIT戦略立案の支援を案件単体のレベルではなく、デジタル部門全体や全社規模で実施しています。

ベイカレント・コンサルティングのキャリアパスと成長機会

この段落では実際にベイカレントに入社された後に、どのようなキャリアや成長を実現することができるか、について説明していきます。

キャリアパス

ベイカレントのキャリアパス

ベイカレントで選択できるキャリアは「マネジメントレイヤーを目指す」「特定領域の専門性を極める」の大きく分けて2種類ありますが、初めのうちはどの従業員も同じキャリアパスを進むことになります。

新卒で入社した方はまずアナリストの職位からキャリアをスタートすることになります。中途で入社される方は前職での経験や能力により異なりますが、コンサル未経験の方はコンサルタント、経験者の方はシニアコンサルタント以上の役職で入社される方が多くなっています。その後シニアコンサルタントとして成果を残した方は、マネージャーかエキスパートのどちらに昇格するかを選択することができます。

それぞれの職位について、マネージャーはプロジェクトのマネジメントに責任を持って取り組む立場になっており、その後、統括責任者としてクライアント経営層と関係構築を行うパートナーとしてキャリアを進めていくことになります。一方エキスパートは自身の専門性の向上を継続的に目指していく役職であり、プロジェクトの現場で自身の能力や専門性を発揮することが求められています。

成長機会と教育制度

ベイカレントは従業員が優れたコンサルタントとして成長できる制度が整っています。

その1つとして、キャリア担当制度があります。ベイカレントの各コンサルタントには、業務上の上長とは別にキャリア担当がつくようになっており、キャリア担当が付くようになっており、キャリア担当はキャリアプランの形成やプロジェクトアサインメントの支援、評価のフィードバックなどを行うようになっています。それらの支援を通じて、多様な経験を積むことができるワンプール制の中であっても、それぞれの適性や考え方に沿ったキャリア形成を実現することが可能担っています。

また、中途の方にはOJT担当者が半年から1年つくようになっています。そのため、コンサル未経験の方でも安心して案件に臨み、成長できる環境が整っています。

ベイカレントコンサルティングで働く魅力

最後にベイカレント・コンサルティングで働くことの魅力について紹介します。

幅広い案件にかかわることができる

何度も触れているようにワンプール制によって、ベイカレントのコンサルタントは他ファームのコンサルタントよりも幅広い分野の案件を経験することができます。これにより、社会課題が特定の企業にとどまらず業界横断的になってきている現代社会において、自身のコンサルタントとしての価値を高めることができます。

高年収

日系独立ファームであるベイカレントは本社へのロイヤリティを払う必要がなく、利益率が非常に高くなっているため、その分従業員へ高い報酬を支払うことが可能になっています。このことが、ベイカレントがコンサル業界の中でも給与水準の高い企業となっている要因であり、ベイカレントで働く魅力の一つになっています。

利益重視ではない案件にも関わることができる

ベイカレントが持つ案件の特徴として、他ファームよりも新規事業系の案件が多いという点があります。これは、他社コンサルティングファームだとなかなか難しいですがベイカレントは企業全体の利益率が高く、あまり売上につながらないような案件でも受注可能であるからです。

現場のコンサルタントにとって、このような新規事業系の案件は目新しく面白いものが多いです。そのような案件に関わることができる点もベイカレントの魅力となっています。

まとめ

ベイカレントは、「日系独立ファーム」と「ワンプール制」という2つの特徴を持っており、これらが現在のベイカレントの大きな飛躍につながっています。また、従業員にとっても働きやすい環境が整っています。特に、様々な案件を経験して自身の強みを探すことができる点は、コンサルティングファーム未経験の方にとって他ファームにはない魅力になっています。

ベイカレント・コンサルティングの口コミ

ベイカレント・コンサルティングに転職した方の選考体験記や、実際に働いている人達の声を以下のサイトにまとめてあります。こちらも併せてご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました