コンサルタントは企業の活動のうち戦略策定とその戦略を達成するためのオペレーションについて関わり、企業へ支援を行う職業です。具体的には、コンサルタントが今までのプロジェクトから得たビジネス上のナレッジやノウハウをクライアントへ共有することで支援を行います。
コンサル業界は給与の高さなどから転職でも人気が高く、十分に志望動機の準備を行うことが入社のためには必要になります。この記事では志望動機が聞かれる背景から具体的な書き方まで紹介します。
コンサル業界の面接で志望動機を聞かれる背景
面接官は志望動機を通じていくつかのポイントを候補者から知ろうとしています。この段落では面接官が知ろうとしているポイントを紹介します。
業務理解度を測るため
面接官は「その候補者が短期離職しないか」ということを気にしており、志望動機を通じて入社後ギャップが起こらないかということを判断しています。その中でも、候補者がその会社の業務やビジネスモデルだけでなく、入社後に取り組む業務内容ついて正しく理解できているか見ています。入社後に取り組む業務がやりたい業務でなかった場合、そのギャップから短期離職が発生する可能性が高いからです。
志望動機では会社の特徴だけでなく詳細な業務内容についても触れて、自分がしたい業務と入社後の業務内容にズレがないことをアピールしましょう。
転職理由を知るため
なぜその候補者が転職を決めたのか、という点も面接官が気になるポイントです。
転職理由は大きく4つの理由に分けることができます。それは、「待遇の改善・向上」、「スキルアップ(他業務への挑戦)」、「人間関係」、「勤務地」です。
このうち、待遇についてばかり触れるのは印象が悪くなるので避けましょう。また、人間関係についても、「人間関係に問題があった」という話は「候補者自身の人間性に問題があるのではないか」という印象を与えかねないので可能な限り避けるべきです。最も望ましいのはスキルアップに関する転職理由です。「自身の持つIT関連のスキルを御社のようなITコンサルティングファームで活かすことで専門性を高めたいと考えている。」のような志望理由を目指しましょう。
コンサルの特徴で志望動機に結び付けたいポイント
志望動機では業務理解ができていることを伝えることが重要です。この段落ではコンサルの特徴と志望動機を結びつけるポイントを紹介します。
スピード感
コンサルの特徴の1つ目はキャリアのスピード感です。やりたい業務や携わりたい業界がある場合、コンサルへの転職を行うことで移動や昇進などの手間をかけることなくその業務や業界にかかわることができます。
例えば一般的な企業で営業をしている方が会社の戦略に携わろうとすると、戦略策定を行う部門に移動しそこで上の役職まで昇進する必要があります。一方コンサルティングファームへ転職した場合は、入社した時点で企業の戦略策定に携わることができます。
専門性
コンサルの特徴の2つ目は専門性を高められるという点です。専門性が高い人材とは、ある分野についてあらゆる状況やリスクに対応できる人材のことです。一般的な企業に務めている場合、その企業がおかれている状況に対してのスキルや経験を見つけることはできる一方で、社会状況の変化などから企業を取り巻く状況が変わってしまうとそのスキルを発揮することは難しくなります。
コンサルタントは様々な企業を顧客とするため様々な状況を経験することができ、どのような状況においても対応できる専門性を身につけることができます。
前職を否定するような志望動機・転職理由は避ける
転職理由を伝える際に前職を否定するような表現をしてしまうと面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。このような表現は避けるようにしましょう。
志望動機の構成と例文
志望動機の構成
基本的な構成としては、「なぜコンサルティングファームを志望するのか」を書き次に、「その中でなぜその企業を志望するのか」を書きます。その中で自分の経験や考え方、そしてその企業の業務内容への適性などについて触れるのが良いです。
志望動機の例文
例文
現職の企業では営業を行っている。その中で企業戦略に携わりたいと思うようになったが、その企業で企業戦略に関わるには部署移動や昇進などで5年以上の時間がかかってしまう。加えて、私の考える専門性とは、現職の企業で戦略に携わるだけでなく、コンサルティングファームで複数の企業の戦略策定に関わることで高められるものである。そのため、すぐにでも戦略策定に関わることができ、専門性を高めることができるコンサルティングファームへの転職を志望している。
その中でも、御社を選んだ理由は御社のような外資系コンサルティングファームに魅力を感じているからである。ダイバーシティが重視される時代に海外の方と数多く仕事をする中で、様々な価値観や文化を持つ人と仕事をすることができる外資系企業で成長することが自分のキャリアで重要であると感じた。以上の理由から御社を志望している。
コンサルの志望動機には業務理解が重要
コンサル業界の志望動機を書く際には、応募するコンサルティングファームの特徴や業務内容についてしっかりと理解することが重要です。本記事の内容や例文を参考にして志望動機を作成し、コンサルティングファームへの転職を叶えましょう。